【ストーリー】
本作は『マトリックス三部作』の第二作目であり、ネオが救世主として目覚めたその後を描いています。第一作目で【救世主】として覚醒したネオは、どのように機械 VS 人間 の戦争を終わらせるのか、その答えはネオ自身も理解しておらず【預言者(オラクル)】の導きが必要な状態から物語は始まります。
冒頭に、機械側が【ザイオン(地下にある人類最後の街)】の位置を特定しており、採掘機によって着々と進行を開始されていることが共有され、残された時間は48時間程度であることが解析結果から明らかとなった。この会合はマトリックス内にて行われていたがエージェントに発見され、会合を中断せざるを得ない状況になる。ネオはエージェントを退けるもののすぐには帰還せず、独断でオラクルと以前会った場所に訪れる。しかし、そこにはオラクルの姿はなかった。
会合で共有された「機械の進行状況」は極秘扱いとされ、一部のもののみが知る情報となっていたが、ハーマン評議員にモーフィアスは【皆に真実を告げるべき】と提言する。その心は、オラクルの予言に【機械はザイオンに到達できない】と告げられていたため、ではなく、過去100年に渡って戦い続けた人類は今も確かに存在しており、その過去から現在につながる道筋を人類は覚えているため機械に屈しない、と演説する。
その後、オラクルから呼び出しがありネオはマトリックスに侵入し指定された場所に赴く。するとそこにいたのはオラクルではなく【セラフ(プログラム)】であった。セラフによるネオの本人確認後にネオはついにオラクルと対面する。
オラクルは救世主としてのネオに、「救世主が行き着く先はソース(メインフレーム)」であると告げた上で、そのためにはキー・メーカーというプログラムの力が必要になると告げる。キー・メーカーはメロビンジャンという、元来削除されるプログラム(これをエグザイル、と呼ぶ)を不正に匿い、支配下に置くマトリックス最古のプログラムに拘束されているため、メロビンジャンと交渉する必要があるが、オラクルはネオに指定の時間・場所に行けばキー・メーカーに合うチャンスがある、と告げる。
オラクルの指示通りに行動した結果、結果的にキー・メーカーと対面し、ネオに救世主としての役割を具体的に述べた上で、【ソースへの鍵】をネオに託す。
オラクルやキー・メーカーの導きでソースへ行き着いたネオを待っていたのは【設計者(アーキテクト)】であった。アーキテクトはマトリックスを数学的正確さで設計したものの、人間という複雑な脳を持つ生物を完全には理解できないため、定期的にマトリックスのアップデートを行っているという真実を告げる。そのマトリックスのアップデートを行うためのコードを保有するのが【救世主】であり、ネオは救世主としての役割を担う6番目の個体である、と告げた。その後、アーキテクトは選択を強制する。【ソースへ行き、マトリックスをアップデートする】か【最愛のトリニティへ通じるマトリックスに戻る】かというものであった。なお、どちらを選んでもザイオンは崩壊する運命にある、と告げる。そしてネオの選択は、【最愛のトリニティへ通じるマトリックスに戻る】ことであった。
すべてオラクルの言う通りにしたのにも関わらず、機械の進行は止まらないことでモーフィアスは憔悴していたが、その折、ネオは【救世主もプログラムの一部で作為的なもの、ザイオンでの戦争は避けられない】旨を話す。モーフィアスは信じなかったが、考える間もなくセンティネル(人間の探索と破壊を担う機械)の強襲に合う。センティネルはネオの謎の力で殲滅したものの、殲滅と同時にネオは意識不明の状態で倒れ込み、本作は終了する。
【映画マトリックスシリーズのコラムネタ】
こちらの記事で触れているコラムの内容について、第二作目の内容に絞りリストアップします。
①救世主として覚醒したネオはなぜ未来を断片的に見ることができたのか?
②仲間とも会合は、なぜ危険なマトリックスで行っていた?
③会合を途中で抜けたネオは、モーフィアスがオラクルからの連絡を待たなければならない、と発言しているのに、なぜ独断でオラクルに合おうとしたのか?
④モーフィアスの演説についての疑問
⑤ハーマン評議員の意味深な言葉
⑥セラフの異常な強さと特異なコードについて
⑦オラクルの予言(未来予知)のハズレについて
⑧キー・メーカーの役割について
【感想・個人的評価】
第二部となる本作は賛否が分かれる作品である、と感じました。アクションや映像の迫力は前作よりもあったが、ストーリーの作り込みに甘さが残っている、というのが私の所感です。ストーリーの大筋が「お使い」(指示された通りに動く)となっているので、マトリックスの代名詞とも言える【選択】がほぼ見られない点が少し残念に思います…(アーキテクトからは選択を迫られてはいるが印象が薄い)
そんな”マトリックス リローデッド”の個人的評価は【78点/100点】です。十分に満足できる映画でしたが、前作を超えられていない、そんな印象を受けたので、この点数としました。