【コラム】インターリービング学習の検索練習への適用法について
インターリービング:わざと不連続にデータを配置する方法
→学習の文脈においては、学ぶことをグチャグチャに混ぜあわせること
「学習の順番をバラバラにしただけで、学習効率がなぜアップするのか?」
→インターリービングは、実は検索練習を促進させる仕組みが備わっているから。
(インターリービング≒検索練習の変形バージョン)
具体例:
通常の学習=順序よく覚えていくとストーリーが自然なので、心にひっかかりが生まれない。
インターリービング=デタラメな順番で覚えると、「あれ?この話の前のシーンってなんだっけ?」や「この後ってどうなるんだろう?」ってことに意識が向くので、自然と検索練習がうながされる。
インターリービングが効果的な理由を深堀りすると、そのポイントは大きく2つあります。
ポイント①:情報の識別性が上がる:
まず一つ目のポイントが「識別性」です。識別性とは「この情報とあの情報はどう違うのか?」をちゃんと理解できている状態のこと
ポイント②:途中の情報が頭に入る:
「人間は最初と最後のできごとは覚えているが、途中の情報を忘れがち」ってのは、カーネマン先生が発見した大事なポイントであります。教科書の最初と最後の情報を覚えていても、途中に何が出てきたかを覚えていないって人は意外と多いのではないでしょうか。人間の脳にはスタートとラストの情報を重んじるバイアスがあるんで、どうしても途中のデータが抜け落ちやすいのです。
が、インターリービングは順序をデタラメにシャッフルするのが特徴なので、真ん中にあった情報が最初に来たり最後に来たりするのがポイント。そのおかげで、本来なら抜け落ちやすい途中の情報が頭に残りやすくなるというわけです。これもまたインターリービングの優れたポイントの1つです。
注意点:
なんの知識もない状態でいきなりインターリービングを行うと、情報が錯綜して頭が混乱するケースあり。
基礎的な学習≒土台はしっかりと作っておく必要がある、ということです。